フィリピン バギオ 留学の効果ってどう?

 昨今、リスキリングという言葉が流行っておりますが、リスキリングの中でも語学学習は特に有用でしょう。なぜなら、人口減や新型コロナウィルス感染の予防による自粛などの要因により、様々なサービスや商品の国内需要が低下してきているため、販路を国内のみならず海外に求める企業が増えていることが考えられます。そのような背景から、英語を学び直す方も多いと思います。また、語学留学も視野に入れている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

 フィリピンにある語学学校では、感染予防対策をしっかりとった上で、新規に留学生を受け入れ始めています。その受け入れ再開をすることになった学校の一つに、フィリピンバギオにあるPines International Academy(パインスインターナショナルアカデミー)がありますが、この記事では、Pinesに半年間通った私の経験と成果等をまとめました。

フィリピン留学とは

 まず初めにフィリピン留学とは、短期集中で英語を勉強するために数週間~年単位でフィリピン共和国(以下、フィリピン)に語学留学することを指します。

 フィリピンは公用語が、フィリピン語と英語であるため、多くのフィリピン人が英語を活用しています。英語を活用するといっても、フィリピン訛りがあるのではないか、と気になる方もいるかと思いますが、一般的なフィリピン人、例えばタクシーの運転手が喋る英語は比較的訛りがあると感じました。 

 しかしながら、私が通ったPines International Academyでは、強いアクセントやイントネーションを持つ先生はほとんどいなかった印象です。

 では語学学校が主にどこにあるのかというと、リゾート地として有名なセブ島と、一般的な日本人には馴染みの薄いバギオという都市が挙げられます。その他には1991年までアメリカの空軍基地のあった[1]クラークという都市もありますが、私の周りではあまり人気がなかったのでこの記事では割愛します。

フィリピン各都市の特徴

セブ島

 エメラルドグリーンに輝く海が隣接しており、授業後や週末にはその素晴らしい海に直ぐにアクセスが可能です。多くの語学学校がプールを保有していて、学校にいながらも南国ムードを味わうことが出来ます。

 また、勉強以外のアクティビティ、例えばシュノーケリングやヨガ教室など、が盛んなため、各国から来ている友人と仲良くなるための工夫がなされています。その半面、勉強に集中したい方にとっては「誘惑」が多いエリアであるといえます。

バギオ

 海抜約1,500mの高原地帯にあるため、一年中を通して、日中は20℃前後[2]と過ごしやすい気候で、フィリピン中の多くの人たちが避暑や観光に訪れる都市がバギオです。周辺には大学をはじめとした教育施設やミュージアムなどもあり、落ち着いた印象の街並みです。

 その他の特筆すべき点としては、2018年にはASEAN地域の中で最も安全な都市の一つとして挙げられています。[3]思い起こせば、今まで10数か国以上渡航したことのある私の経験上、夜12時過ぎに外出していても平気な街は、この都市以外はありませんでした。

 勿論リスク管理上、極力そのような事態は避けるべきですし、バギオの街なかでポケットに入れていた財布を盗まれたという知り合いがいたことから、「日本ではない」ということを強く自覚して行動することが求められます。

フィリピン留学が増えてきている理由

 それではなぜ近年では、フィリピン留学が増えてきているのでしょうか。少し分析をしてみました。

グローバリズムが進展、英語の重要性が増加

 グローバリゼーションが進んできているというのは言われて久しいですが、当然ながらコミュニケーションの手段として、英語の必要性が高まってきています。

[4] 左表:海外観光客数の推移 右表:輸出入額の推移

そもそもの日本人海外留学者数が増加

 2020年度のデータはCOVID19による外出自粛等で海外渡航者数が大幅に減っていたため異常値として省きましたが、2019年度は下落したものの、それまでは概ね増加傾向です。

[4] 日本人学生留学状況の推移グラフ 2020年度日本人学生留学状況調査結果を基に筆者作成

低コストで留学が可能

 半年のフィリピン留学において私が支払った費用の合計が約140万円で、1か月あたりに換算すると、約23.3万円でした。

 これが高く感じるか安いかは各自の経済状況に依存しますが、半年間の異国での生活費込みで英語を勉強できてこの金額であればとても安いと考えました。

 むしろ日本では家賃、食費、交際費等を考えると、1か月あたりのコストはもう少しかかっていたと思います。

合計約140万円
 学費(宿泊、食費平日5日×3食+休日2日×2食含む)約110万円
 休日の食費、交通費、ランドリー、指定テキスト代、交際費等約18万円
 往復航空券(マイルを使用したため、燃油サーチャージ等のみ)約2万円
 海外旅行保険約10万円
表:筆者のバギオ留学費用

 しかし留意が必要な点は、食費です。私は特に大きな不満はなかったのですが、食堂のごはんが口に合わなかった場合、外食やGrab Foodを頻繁に頼むことになります。その場合はもう少し食費が掛かります。

 また私の場合、宿泊旅行は1回だけだったので、宿泊費や観光に関する費用がそこまでかからなかった印象です。しかしお土産が通常の人よりも大量に買ったように思いますので、トータルでは他の人と変わらないかもしれません。

 下表はバギオの物価になります。安いレストランでも、200ペソ程度と日本とそこまで大差が無いように思います。

[5]最終更新日2022.12月 表:バギオの食費

勉強時間を確保できる

 授業時間は、45分×8コマのため、約6時間です。私は18時から22時まで自習していたので大体10時間が平日の勉強時間です。休日は外出をし、リラックスをしていたので6時間程度の勉強時間でした。

マンツーマンの時間が多い

 リスニング以外の授業はすべてマンツーマンでした。同じくIELTSコースの友人の中には、リーディングがグループの方もいました。グループレッスンだとどうしても他人に遠慮したり、英会話力の露呈が恥ずかしかったりするので、思うように勉強できないことがあります。

 しかしフィリピン留学の大半はマンツーマンが多いので、他国への留学よりも優位な点かと思います。

フィリピン留学の効果

結論 フィリピン留学は効果あり

 読者の方の多くは、「英語習得の困難さ」を実感していると思います。「何年も英語を勉強しているけれど喋られるようにならない」、「ネイティブは何を言っているのか全くわからない」という方が大半かと思います。私自身もその一人でした。

 しかしフィリピン留学を行うことで、大多数の人は日常コミュニケーションが可能になります。そこまでに至るまでの期間は人によってまちまちですが、TOEIC 500点超のスコアを保持していた私の場合は、滞在して3か月を過ぎたあたりから、特にコミュニケーション能力の向上を実感し始めました。

[5] グラフ:留学前後の語学レベルの主観的印象

スコアは思っていたほど上がらない

 公式試験を受けていないので実際の実力はわかりませんが、IELTSモックテストでは最終的には6.0となりました。当初は7.0を達成するのが目標でしたがそれは叶いませんでした。

 考えられる理由としては、そもそも上達のためにIELTSコースを選択したことからスコアが必要ではなく、自習時間にIELTS対策をほとんどしてなかったことが考えられますが、そもそも6.0から7.0については、かなり壁があると感じています。

 尚、私の周りでは7.0を達成した人はいませんでしたし、2~4か月で6.0もしくは6.5を取得している方が多かった印象です。

日常会話は飛躍的に向上

 知らない単語があっても大体のことは伝えることができ、また相手が言っていることについては、ある程度は理解できているかと思います。しかし、いわゆるペラペラかというと、そうではありません。

 流暢に喋れる時もあれば、関心外のことについては言い淀むという感じです。おそらくネイティブが私の表現を聞いたら、ぎこちなく感じると思いますし、ネイティブ同士の早口の会話には、ついていけないことが多くあります。

ユーモアの習得

 Pinesは、フィリピン人の先生をはじめ、中国人や韓国人、ベトナム人の生徒が多かったです。海外の人をどのように笑わせられるかということを考えてコミュニケーションをとってきたのですが、そのコツがわかってきました。

 例えば、いわゆる「いじる」感覚というのも通じる部分があったり、逆にまじめな場面でのブラックユーモアは良い印象ではないとかがニュアンスでわかりました。

 このユーモアの感覚の習得によって、世界中の方とのコミュニケーションには一切不安が無くなりました。オンライン英会話ではそこまで多くの人と話すきっかけは得られにくいと思いますので、これは、留学ならではの効果と思っています。

字幕ありはOK、字幕なしはやや厳しい

 英語字幕無しでのドラマのリスニングは、内容によっては厳しいです。特にビジネスドラマ(例えばSuits)は理解しづらいですが、その他の日常もの(UploadやAs we see itなど)は概ね理解できます。また半年前の勉強開始当初は、英語字幕付きで鑑賞していて内容を追うのに必死だったのですが、今は字幕なしでも笑えるようになっていることが成長した証と感じています。

リーディング能力は変わらず

 リーディング能力は最初から最後まであまり変わらなかったと思います。解法テクニックは上がったものの、読解力は大した変わりませんでした。これは私自身あまり英語文献の読書をしなかったことが原因と思います。

フィリピンへの語学留学のデメリット

流行り言葉は覚えられない

 最新の流行り言葉を学びたい人は、欧米に留学し、現地の友人を作るほうが良いと思います。私が通った学校では、先生は流行り言葉やスラングを使うことは一切ありませんでした。

日本や欧米よりも生活の快適さは劣る

 結構多くの生徒が食事に対する不満を言われていました。多かったのは、味が薄い、肉が少ない、2週間ルーティンで同じメニューなど。

 そのほか、シャワーの水圧が低かったり、たまにホットシャワーが故障して水しか出ないこともあったりなど、トラブルもありましたが、その都度スタッフがすぐに直してくれたので、私としては許容範囲でした。日本のサービスは随一だと思っていますので、サービス水準は低くなると腹を括り、留学に臨みましょう。

フィリピンでの生活

服装について

 日中は20℃前後と過ごしやすい気候です。しかし、朝晩は12℃程度まで下がることもあります。また25℃を超えることもあります。気温の幅が大きいため、服装の準備が大変ですが、私は下表の服を用意して特段不自由はありませんでした。

Tシャツ、ポロシャツ5着ロングスリーブとセットで1週間スパンで洗濯できるようにした
ロングスリーブシャツ2着Tシャツと一緒に1週間スパンで洗濯できるようにした
パンツ3着
セーター、カーディガン2着朝晩は結構冷えたのでマスト
レインウェア(ゴアテックス) 1着雨季は毎日雨が降るのでベター
部屋着2着
運動着(Tシャツ・ハーフパンツ) 2着週2で早朝ランニングをしていた
下着7着1週間スパンで洗濯
※表:筆者が持参した服装リスト

食事について

 場所によりますが、Grumpy Joeなどのレストランだと、一食600ペソ~1,000ペソ程度です。そのほかにも韓国レストラン、日本食レストランなどが数多くあります。私のおすすめはこちらのページをご覧ください。

寮について

 全寮制です。ドミトリーとシングルルームが選べますが、7,8割の生徒はドミトリーを選んでいました。理由は、費用が安いのと、他国の生徒と気軽に会話ができるということです。私は自分の時間やリズムを確保したかったので、シングルルームにしました。

移動について

 タクシー 約100ペソ前後。※センターまで。
 ジプニー ほとんどの区間が12ペソ。※長距離などはもう少しかかる場合もあります。
 長距離バス マニラまで、約850ペソから1100ペソ。※バスのグレードによって変わります。

持ち物について

 別途ページにまとめましたので、参考までにご覧ください。

後悔しないためのポイント

目的と優先順位を定める

 フィリピン留学に際して、多くの方は、英語を短期集中で勉強してペラペラになって帰国したいという願望を持っていると思います。しかし実際に現地に行くと、多くの学生が薄っぺらい会話しかできずに卒業していく印象でした。

 彼らの多くは、遊びや観光に熱中していたからだと思います。インプット量とシチュエーションの予習が圧倒的に足りていないからだと思います。

 もしスピーキングの勉強と思って外出をするのであれば、必ず準備して臨みましょう。おすすめの準備方法としては、2週先の予定を組んでおいて、前週は想定される英単語、フレーズの練習をしておくと良いと思います。

 正直、私を含めて生徒の英会話レベルは低いので、無理して外出しなくてもよいと思います。私の場合は、フィリピン人の先生と暇な時間に会話し、たまに休日に外出に誘って英会話をしていました。

英語学習には終わりがないと肝に銘じておく

 とあるサイトを見ると、半年も留学すると、英語をマスターできるような印象を受け、私も留学を決意しましたが、実際のところ、そのような魔法はありませんでした。周りでもいわゆるペラペラな人はいなかったと断言します

 勿論、ある程度の英会話力は身に付きますが、ペラペラというのは、私自身の定義として「どのような状況でも、日本語と同じように、瞬時に理解できるリスニング力」と、「どのような状況下でも適切な発言が出来るスピーキング力」です。

 英語に関する予備知識が圧倒的に足りませんし、字幕無し映画では理解できないものも結構ありますし、ネイティブの発言や議論にはついていけません。そのため、帰国後も、映画を見たり、オンライン英会話をしたり、英語の文献を読んだりなど、勉強を継続しているのが現状です。

 もし読者の方が、フィリピン留学前の私と同じような考えを抱いているのであれば、たかだか半年の勉強でペラペラになる魔法はない、と念頭に入れておくべきです。

 しかしながら、ここまで短期集中で英語漬けになれる機会は中々なく、結果として、半年という短期間ながら英語力を伸ばせたのも事実です。そのため、半年のフィリピン留学はおすすめします

 一方、期間によってはあまり効果が少ないようにも思います。例えば、私の経験に加えて周りの友人を見渡すと、3か月未満の留学をしても英語力は大きくは伸びていなかったと思います。3か月未満の留学では英語を話す自信が身につき、留学後のモチベーションアップにはなると思いますが、もし留学で自覚ができるレベルまで英語力アップを目指すのであれば、3か月以上がおすすめです。

バランスを大切にする

 「ルーティンと新たなことへのチャレンジ」のバランスを意識するのが大切と思います。フィリピンに来た当初は、何をやっても新鮮に感じます。しかしどうしてもルーティン的になってしまい、途中で飽きてしまいます。例えば、朝7時に起きて英単語100個を覚えるという目標を立てたとしましょう。最初は朝7時に起きるのが大変です。

 さらに100個も覚えるのに四苦八苦すると思いますが、1か月もすれば、惰性でこなしている自分に気づくはずです。その時に、覚える単語数を150個に変えようとか、音声を流しながら覚えようとか工夫を凝らすことが、飽きないで勉強を続けるために必要だと思いました。

 スコア至上主義にならないことも大切です。英語を勉強しに言っているのに何を言っているのかと思われてしまいますので少し説明します。

 私の友人の中には、理想としたスコアが取れずに、日に日に顔色を悪くして、笑顔をなくしていった人も多くいました。最終的にはうまくいかずに泣く泣く期限が来て帰ってしまいましたが、そのような気持ちで勉強をすると、自分自身や先生を責めてしまい、英語と向き合うことが嫌になってしまうと思います。一生懸命頑張ったのに楽しくなかったという思い出しか残りません。

 私は、テストで悪い点の場合は、たまたまトピックが身近ではなかった、試験官と相性が悪かったなど、自分の能力を超えた部分も十分あることを意識して、逆境を乗り越えていました。

 目標は必要かもしれませんが、1か月で取れなければ2か月でとればよい、3か月で取れなければ4か月でとればよいというように、気長に構えておくことが、楽しむことの秘訣かと思います。私の能力で言うのはおこがましいですが、IELTSは短期で高得点が取れるような試験ではありません。

学校選び

 勉強を中心とした留学にするのか、学外の活動などの思い出づくりを中心とした留学にするかによって、学校選びは変わってきます。私は迷いなく勉強中心となるPINESを選びましたが、後者の場合にはセブ島での語学学校が良いと思います。観光スポットが多くあり、集まる生徒の意識も同様だからです。

効果を上げるための工夫

その日のうちに復習する

 当初は授業になれるまでが大変で、予習にしか自習時間を割けず、新しい表現を覚えるのに苦労しましたが、3か月を過ぎたあたりから予習に加えてノートを振り返ることで、新しく覚えた単語や表現についてスムーズに覚えられるようになったと思います。

レパートリーを増やす

 授業で習う表現はたくさんありましたが、それに加えて、映画とかで使われている表現を真似て、友人や先生とのスピーキングに活用してみるというエクササイズが役に立ったと思います。しかし、友人との会話で使う場合、「?」というリアクションが返ってくることもしばしばあるので、別の言い回しを考えておくと、より理解が深まります。

自分から積極的に話しかける

 色々なサイトで積極的に話すことの重要性を伝えていると思いますが、普通の日本人にとっては、心理的にハードルがあると思います。というのも、日本でも、見知らぬ人に話しかけることは難しいですよね。ましてや英語を使って話しかけるのはとても勇気のいることです。私も典型的な日本人でシャイでしたが、あることをきっかけにスムーズに積極的に会話ができるようになりました。

 それは、「挨拶」です。朝、すれ違う時に、モーニングというだけでOKです。こちらも相手も最初はぎこちなく感じるかもしれません。しかし、次に会うときにはもっとスムーズに挨拶ができます。その次に挨拶するときには小話がしやすくなります。挨拶を意識するだけで、積極的に話しかけることができるということを覚えておいてください。

 読者の方も必ず直面すると思いますが、私が留学していたときには挨拶を返さない人が少数ながらもいました。私自身メンタルは強いほうだと思いますが、それでもやはりへこみました。「嫌われているのかな」ってなりますよね。しかしそういう人は他の人に対しても同様で、友人が少ない印象でしたので、私自身は間違っていないというポジティブな思いでやり過ごしておりました。もしあなたが直面したとしても、例外として受け入れましょう

 また、ちょっとした小物をツールに会話するというのもありだと思います。私がよく使っていたのが、スーパーとかで安く売っているチョコレートやキャンディをいつも持っていて、休憩中に先生や生徒などに渡しながら立ち話しをしていました。「知り合いの知り合い」と仲良くなるためには特に良い手段だったと思います。少しずつ距離が縮まります。

 その他のテクニックとしては、いつも同じ人と会っているとなかなか会話のネタを探すのが大変かもしれません。私が意識したのは、細かい変化を口にしていました。例えば髪型や服装が変わっていたら、それを褒めるとか、相手の変化について表現してあげるととても良い話題になると思います。また、その日あったことを伝えるのも一つです。食事の良しあしだったり授業の内容であったりとか。

英単語を毎日100~300語復習する

 単語に時間を割くべきではないというサイトを見かけますが、IELTSコースやビジネスコースの方は、単語学習の時間を設けるべきと思います。

 確かに初歩的な英会話コースでしたら、最低限のボキャブラリーは日本にいるときに身に着けられるのでそれを習得してから留学すべきだと思いますが、特にIELTSなどの試験や、アカデミックやビジネスでも通用する教養力を身に着けようと思うと、難解な単語も習得する必要があると思います。

 そしてそれらを身に着けるには、単語帳を「何度も素早く繰り返す」のが手っ取り早いと思います。ただし覚えるボリュームが非常に多いため、日本滞在中にマスターするのは非常に困難です。したがってフィリピン留学に来てからも並行的にやらざるを得ないと思います。

 私自身は一日50分程度、毎回100語から300語のいわゆる「爆速回し」をしていました。最初は単語学習がつらかったのですが、5回以上繰り返す頃には分からない単語の数も減ってきてストレスを感じなくなりました。しかしそれでも私のレベルでは、スピーキングで自由に使うには厳しいので、繰り返すしかないと思っています。

海外ドラマをまねる

 海外ドラマを見ることによって4技能すべてが向上したと思いますが、特にスピーキングとリスニングの向上に役立ったのが、海外ドラマを見ることでした。主に練習したのはUploadとAs we see itを使ってです。

 最初は英語字幕で、ワンシーンごとで止めて、シャドウイングとオーバーラッピングを繰り返し、ある程度口に馴染んできたら、字幕なしで俳優になりきりオーバーラッピングで練習をしていました。最初は「喋れるようになる気がしない」と嘆いていたレベルのスピードでも、なぜか次の日あたりには「意外にできるかも」になっているので諦めずにトライしてみてください。

 一度マスターすると、字幕なしでも明瞭に何を言っているのかがわかるようになりましたし、何よりも楽しく、また、発音が上達しフレーズも覚えられたことからとても役に立ったと思います。しかし結構労力がかかりモチベーションが下がるときもあったので、気分転換のために、ほかのドラマとかも息抜きがてら英語字幕付きで多聴していました。

まとめ

  • ペラペラになれると思い込むなど、過度の期待は禁物ですが、フィリピン留学は低コストで実現でき、3か月以上の留学は効果があると思います。
  • 英語をはじめ語学学習には終わりはありません。帰国後も継続的な勉強をして、効果を高めていきましょう。

[1] 出典 https://en.wikipedia.org/wiki/Clark_International_Airport

[2] 出典 https://en.wikipedia.org/wiki/Baguio

[3] 参考 Llanes, Jonathan (May 30, 2018). “Baguio’s crime solution ranks highest nationwide”. SunStar. Retrieved July 19, 2019.

[4] 引用 独立行政法人日本学生支援機構 2020年度日本人学生留学状況調査結果

[5] 参考  独立行政法人日本学生支援機構 海外留学経験者の追跡調査(平成23年度)を基に筆者作成

[6] 出典 https://www.numbeo.com/cost-of-living/in/Baguio

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