リスニングとスピーキングを爆速で伸ばす
この記事の対象者
今回この記事で対象としている方は、初級者から中級者を対象としています。上級者の方はおそらく既に耳にタコができるような内容だと思いますので、ご覧いただかなくてもよいかと思います。逆に誤解を恐れずに言えば、上級者になるために必要な登竜門と思っていただいて結構かと思います。
こちらの動画をご覧ください
結論を申しますと、リスニングとスピーキングを伸ばすためには、映画やドラマを見ながら、シャドーイングとリプロダクション、モデリングをひたすらしましょう。まずは、それらの手法の重要性や効果、方法などを理解していただくには、以下の二つの動画をご覧いただくのをおすすめします。
・【有料級】最高峰の英語学習方法を特別に伝授します デイナ / Dana【英語の先生】
・The secret LEARNING ENGLISH through MOVIES and TV show effortlesly by Aj Hoge
皆さんがおそらくイメージしたのは、もっと楽に英語をマスターする方法はないのか、ということでしょう。世間には色々な方法が出回っていると思いますので、英語をマスターする方法は色々とあると思います。しかし今のところ、このシャドーイング、リプロダクション、モデリングを徹底することが効率的に英語をマスターする最も良い方法と信じています。
Curry流のやり方
それではどのように実践していくのかをここから解説していきます。
題材を決める
英語字幕で映画やドラマを見てみて、何となく理解できる映画、興味のあるドラマなどを題材にするのがおすすめです。専門的なものは、ハイレベルなワードを覚えないといけないのであまりおすすめしません。
字幕なしでシャドーイング・リプロダクション
Dena先生はシャドーイングを否定していますが、私はまずは字幕なしでシャドーイングをおすすめします。その理由は、自分が音を理解できているか簡易的に確かめるためです。リプロダクションは、記憶力という別のリソースが必要になることからハードルは高いと思っています。そのため私はまずはシャドーイングをしています。
シャドーイングの方法は単純です。俳優の発言後に、すぐに発音をするだけです。最初は何の単語を言っているのか、文法がどうなっているのか、三単現のSや複数形のSの有無など、様々なことに気を取られるのでなかなか完コピは難しいですが、脳内で英文のピースを少しずつ埋めた後は、「多分こういう風に言っているだろう」と分かる時がきます。その時は、例え間違っていたとしても、次のチャプターに進め、シャドーイングをします。後で、答え合わせをすればよいです。
また、シャドーイングの途中でリプロダクションを挟みます。自分のペースで口に馴染ませることと、意味を理解するためです。シャドーイングの場合、どうしてもネイティブのスピードがとても速く、間違った発音をすることもあり(無自覚なこともあり)、それを口に馴染ませている可能性もあるので、途中でリプロダクションを挟むのが望ましいと思います。
最終的には、前述のとおり、「多分こういう風に言っているだろう」となったら次のチャプターに進めます。どうしても分からないときは、このタイミングで英語字幕に切り替えて答え合わせをします。
英語字幕をみて答え合わせをする(どうしても分からない場合)
シャドーイングをしていても、どうしても何を言っているのか分からない言葉やフレーズが出てきます。私の場合は、リピートの数を決めていませんが、30回程度繰り返しても分からないときには英語字幕を見て答え合わせをします。皆さんも感じると思いますが、「あー、こんな簡単なことだったのか」と思うようなことが多くあります。これは自分が発音について馴染みがなかったり、自ら発音が出来ないことから発生することだと思います。また分からない単語やイディオム等はメモして確認しておきます。
ここでポイントとなるのは、この答え合わせの前に、何度も音だけでシャドーイングやリプロダクションをしておくことです。理由は、頭の中の推測した答えが異なる場合に、最も理解が進むからです。例えば、過去問とかテストが終わった後に復習すると一気に理解が進みますよね。それと同じだと思っています。
俳優になりきって「演じる」
ここが味噌です。このフェーズで間違っていた、もしくは初めて聞く単語の、頭の中にある発音を矯正していきます。英語字幕無しで練習してみてください。もし難しければ英語字幕を入れながら練習してみてください。最初はネイティブのスピードに圧倒されて「絶対無理」と思うかもしれません。しかしここであきらめないでください。こなした数は重要じゃないですが、もし難しければここでも30回程度やってみてください。俳優の発音・イントネーションにかなり近づいてくるはずです。
一方で、30回以上やったけどダメだったと思う人がいるかもしれません。その時は、日を改めてまたトライしてみてください。別の日にはできます。私の推測ですが、脳の疲れと口の筋肉の疲れがとれ、適応した結果ではないかと思っています。
日本語字幕でリスニング
日本語字幕に切り替えて英語音声をリスニングします。英語音声を大分聞き取れているのに驚くと思います。ここでは前置詞など細かい部分を聞き取ることにフォーカスしてください。
英語字幕でも何となく意味が出来ているものを題材にすると先述しましたが、しかし敢えて、日本語字幕に切り替えて意味を確認しながらリスニングする理由は2つあります。
1つは、曖昧な意味を確実にすること。人間は自らが想定しているよりもテキトウです。わかっているようで実はわかっていないことが良くあります。そのためこの方法によって、確実で深層的な理解を進めます。そして2つめの理由は、リスニングに集中するためです。日本語リソースなしのリスニングでは、意味を理解しようと脳のメモリーが多く使われます。そうすると些細な部分のリスニングが疎かになってしまいます。従って、細かい部分を確実に聞き取るために、この過程を経ます。
日本語の字幕からどのような意味のことを言っているのかがわかる と、意味を理解しようとする認知の負荷が減る。軽減された情報処理のリソースを、単語一つ一つを正確に聴き取ることに振り向ける ことができるのである。
今井 むつみ. 英語独習法 (岩波新書) (p.127). 株式会社 岩波書店. Kindle 版.
次に進める
私は上記のステップを3日程度繰り返して、英語字幕無しでも完コピもしくはそれに近い状態になったら次に進めます。AJ HOPE氏は、1週間以上繰り返す方法を提唱していますが、私は飽きやすいので3日にしています。ここら辺は短すぎてもだめだと思いますので、ある程度皆さんの記憶力や実力に合わせて変更してみると良いと思います。
ポイント
まとめ
皆さん、いかがでしょうか。映画やドラマを題材にしたシャドーイング、リプロダクション、モデリングの説明でした。私自身、毎日欠かさずにやっているトレーニングで効果があったと思う方法ですので、もし皆さんも興味がありましたら是非トライしてみてください。またおすすめの方法がほかにもありましたらコメントいただけますと幸いです。
またリプロダクションに興味がわいて、別の方法でも試したいという方にはこちらの教材(英語のハノン)をおすすめします。英文がありそれを何度も音読する教材になっています。最終的には英文を見ずに音声をリプロダクションする訓練を通して使える英語を習得することを目指した教材です。
また、ネイティブ・チェックによる自然な英文を採用していること、日本語をまったく介さない英語のみの音声トレーニングのため、英語脳、瞬発力の構築に役立つのが特徴です。
是非おためしあれ。